失敗談:いたばし花火大会 撮影ワークショップへ参加しました!
先週の土曜日(8/2)はいたばし花火大会において、オリンパスのコミュニティ『フォトパス』が主催する花火撮影ワークショップに参加してきました。
このワークショップは講義、撮影、講評をそれぞれ違う日程での3日間の講座となっています。
今回は2日目にあたる撮影会の日になるわけですが、実はその3日前に行われた1日目の講義の日程を勘違いというマヌケぶりを発揮して参加できず、いきなりのぶっつけ本番となってしまいました。
今日は花火撮影ワークショップの講義に行く予定でしたが… | 旅とTABIの記憶書
残念ながら当日講義で使ったテキストも版権の問題やらでデータで送ることができないとのことなので、当日渡しになってしまうと言われて当日まともに撮影できるだろうかという不安も少なからずあったのでうが、花火の綺麗な撮り方については事前に知識としてインプットしていたので何とかなるだろうとも思ってました。
まぁ、結果的には講義を欠席してしまったツケも含めて、一年前から本格的にデジタル一眼カメラを使うようになってから、今回の撮影ほどボッキリと鼻をへし折られたことはないぐらいの体験でした。
会場まで歩いて30分…汗だく
いたばし花火大会は、東京都の高島平付近と埼玉県の戸田市の境目にある荒川の河川敷で実施されます。
私は、当日講義の資料を受け取るのもあって、オリンパスの担当の方と都営三田線の蓮根駅に5時半に待ち合わせ。
川崎からだとそのまま三田か田町に出て、都営三田線に乗り換えというルートなんですが、三脚込みのでかいカメラバックを担いでいるので万が一立って行くことになると、花火見物客で超満員に巻き込まれると非常にやっかい。
ということで、少し遠回りだが始発に近い武蔵小杉まで出てそこから東急目黒線からの三田線直通電車を使って座っていくことにした。案の定、巣鴨から凄まじい混雑振りを見せたので少し早めに出て遠回りして正解だった。
大きなカメラバックを担いで電車に乗るのはスペースも取るし正直気を遣う。
駅について、オリンパスの方から資料を頂き花火会場に向かうことに、人の多さもあって熱気ムンムンしているがとにかく天気がいいのは何より。
駅からは一本道だし、人の後についていけばいいので迷うことはない。しかし駅から30分近くも歩いたので着いたころは汗だくだった。
撮影場所は有料指定席を確保してあるとのことなので、そちらに向かうことに。花火の有料指定席なんて初めてだなぁ~と。
え?親指AFって何…!?
チケットの席の場所近くに着くと、三脚を構えた団体がいるのですぐに分かった。
そこでオリンパスの方に名前を言うと『あ~!前回いらっしゃらなかった方ですねー!』。いやはや何ともお恥ずかしい限り…
取り敢えず席について、近くの方と御挨拶を済ます。と、見たことがある人がちょこちょこいる…!?と思ったら、前回奥多摩の新緑撮影の時に参加していた方達だ。
後で話を聞いたらワークショップで何度も顔を合わせている人達が多いらしい。
さて、三脚やカメラの設定をしつつテキストに一通り目を通す。だいたいカメラの設定値は事前に持っている知識と殆ど変わらなかったので一安心。
三脚、レリーズ、水準機…。レンズもどんな撮影場所でも対応できるよう高倍率ズーム一本にしてきたので、持ち物的にも当日持ってなくて慌てることはなかった。
落ちていく日を見ながらコレで大丈夫かなぁ~なんて思いながら、花火ってどのヘンに上がるんですかね?という話をお隣さんとしてフォーカスを合わせる場所の話になった時(渡しはこのときマニュアルフォーカス(MF)を使うの前提で話をしていた)、『今回はMFじゃなくて親指AF(オートフォーカス)使うよ』と。
『えっ?!親指AF?なんだそれ?そもそもAF機能つかうのか!?』といきなりの大混乱。周りがなんかいろいろ説明していたようなのだが、撮影直前になっていきなり知らない言葉を聞かされて、今一つ頭に入っていかない。前回の講義の時に説明があったようなのだが、もちろん不参加の私はわからないし、この親指AFについてはテキストにも書いていないことだった。
半分フリーズ状態になっている私のところに、先生がやってきて親指AFの仕組みと設定の仕方をレクチャーを受ける。
すなわちこういうことだ。
通常のAF(シングルAF)だと花火のようなシチュエーションはうまく合焦(ピントが合う)しないこことが多い。そのためピント合わせをMFモードにして、あらかじめ花火が上がりそうなところに手動ピントを固定しておくのが一般的なやり方。
とは言っても、ズームレンズで焦点距離を変えたり、ピントを合わせた場所以外のところから打ち上がる花火を撮影しようとする度に、マニュアルフォーカスでフォーカスリングを調整していたら、我々のような使い慣れていない人間は撮影するタイミングを逃してしまう。
そこで使うAFを通常のシングルAFでなく、コンティニュアスAFというAFモードを使う。このモードはシャッターボタンを半押ししている間は変化する被写体にピントを合わせ続ける機能を持ったAFのこと。これで半押し状態のまま花火にピントが合うまで押し続けて、合焦したところでシャッターを切ればいい。
ただこのままだと、シャッターを切る度に必ず半押しのタイミングでAF機能が働いてしまう。特にズームを変えたり被写体の場所を変えたりしない限り、同じ場所で花火が打ち上がっている限りは、その場所でピントを固定したい。
そこで、そのシャッターボタンの半押しによるAF機能を『無効』にして、別のボタンにその機能を割り当てることによってAFの機能と、シャッターを切る機能を完全に分けてしまえば一度ピントを合わせた場所を変えることなく、シャッターを切ることが出来る。それが『親指AF』である。
ちなみになぜ『親指』AFと呼ばれるかというと、通常シャッターを切る時は人差し指を使う人が殆どだと思うが、親指で操作しやすい位置のボタンに、その半押し(オートフォーカス)機能を割り当てるところから来ている。
ということであるが、つたない私の説明では今一つ理解しきれない人もいるかと思う。こちらのstudio9さんのサイトにより分かりやすくて詳しい説明が載っているので興味のある方はこちらを見て頂ければと思う。
知ってた?ピント合わせが超高速になる親指AFの使い方と設定方法! | studio9
下の写真がAF機能をシャッタボタンの半押しを無効にして、普段使わない動画の『録画ボタン』に割り当てて、録画ボタンを押し続けている状態。
見ての通り、AFが働いて真ん中に緑の合焦マークがついている。
シャッターボタンを半押ししても、AFは働かない。
今のデジタル一眼は基本的にどのカメラもついているとても便利な機能であるが、今の今までまったく知らない機能だった。
こうして今から考えてみればなるほどと思うのだが、その時は花火が上がる直前でもあっていきなり意味不明な言葉を聞かされたのでよく意味もわからずに半ばパニックになってしまったと思う。
そのパニックの証拠が三脚。実は、花火撮影中の間、ずっと気が抜けない状態が続いていた。
三脚の雲台が微妙にカタカタ遊びがあってグラつくのだ。
そのため三脚で固定しているにも関わらず、ずっとカメラに手を添えて動かないように支えていたのだ。
撮っているうちに、水準器を眺めるといつの間にか斜めっていたり、シャッターを切ってから10秒前後露光しているのガタツキででブラすまいと撮影中全く気が抜けなかった。
しかもガタツキの理由はあきれた話で、単に雲台とエレベーターの結合部が緩んでいただけである。何とも初歩的な凡ミスだった。
これがわかったのは残念ながら家に帰ってからである。三脚も使い方とか構造をしっかり理解していないことがここで露呈。
さらにもう一つ残念だったことが、指定席の場所がちょうど会場を照らす電球と高圧線が花火が打ちあがる場所にかぶってしまうこと。こればかりは運任せなのでしょうがないところだが、いろいろと流れがよくないなと思った。
撮影意図もなく条件反射的に撮影して失敗作の山積み
そんな感じで、まったく余裕の無い状態で撮った結果が以下の写真達。載せるのも恥だが経緯と結果は後学のためにアウトプットしておこうと思う。
これはわざと失敗作をチョイスしたわけでもなく、どちらかというとマシなものをチョイスしている。
まぁ、ハッキリいって子供がスマホで撮った写真のがよっぽど上手いと思う(笑)
だいたい撮影目的で出掛ければ、1枚や2枚ぐらいは人様に見せても恥ずかしくないかなと思う写真は撮れるものだが、今回の花火撮影は見事に一枚も無かった。
電車の中でチェックをしていて、あまりの出来栄えの悪さにヘコむのを通り越してただ呆れてしまった。
構図の意図も見えない、煙も気にして無い、露出調整も、シャッタータイミングも今一つ掴めず、ひたすら条件反射的に撮ってしまった結果なので仕方がない。やっているレベルは一年前のレベルに戻ってしまった。
そのあたりは、家庭用花火を使った練習など講義のテキストにも触れていたので、それを元に事前に準備が出来なかったのが失敗の大きな要因ですね。
一日目の講義を大チョンボで参加できなかった時点でこのような結果は見えていたのかもしれません。
事前準備が鍵
ここ一年ぐらい一眼を使い込んでカメラや写真のことがいろいろと分かりだして、その辺の油断や驕りもあったのだと思います。やはり頭でっかちな知識だけでは実践では何の役にも立たないことは写真に限らず全てのことに言えますね。今回で見事にボッキリと鼻をヘシ折られました…。
逆に事前の準備不足も含めてこれだけ問題点や課題が見えたので、これを糧に練習あるのみです。
技術的なことも大切ですが、特に花火撮影の場合は打ち上がる場所、周辺の風景(障害物や電線など景観を損ねるものの位置も含め)や実際に撮影する場所の事前リサーチは大事だなと思いました。
何せ、その場所の花火は一年に一度の一発勝負ですからね。毎日見る風景とは違って、今日はダメだったからまた明日!とはいかないものです。
初めて行く花火大会でも、昨年までの大会の情報を出来るだけ収集する。できれば開催日の前に現地に行って場所を確認しておく。撮影の意図(花火そのものを撮りたいのか、花火と周りの風景も含めたものを撮りたいのか)をハッキリさせておくことは大切だな思いました。
あと、親指AFは花火撮影に限らず非常に使える機能なので、しっかり使いこなせるようにしておこうと思う。