私が自宅をオフィスとして活動を始めて半年の間に感じた7つの事
前回の記事、『私がレンタルオフィスを引き払って、自宅をオフィスとして活動を始めた理由』で書いた通り、昨年の10月より自宅兼ワークスペースとして活動を開始して、6ヶ月が経とうとしています。
今回は、その約6ヶ月活動してみて感じた事について、良かった事(メリット)と悪かった事(デメリット)…というより気をつけなければならない事についてまとめてみました。
毎月の固定費がかからない。
前回もお話しましたが、横浜のレンタルオフィスを借りていた時は年一回の更新料も含めて毎月75,000円程度かかっていました。
年間にするとざっと90万円ほどになります。
さらに川崎市内にある自宅からオフィスまでの交通費が定期代ベースで11,500円ほど。
年間トータルで100万円を超える額がオフィスを利用するだけで出て行きます。
これが自宅をオフィス代わりにすると、交通費も含めて一切かからなくなります。
実際には自宅に居る分エアコンも使ってますし、PCやサーバ機なども常時稼働、水道ももちろん使いますからその分のコストはオフィスを借りていた時よりも跳ね上がりますが、毎月出ていた交通費にも届かない程度の上げ幅です。
年間これだけのコストが削減できれば、運転資金のストックができるようになって安心感にも繋がりますし、この先やりたい事に向けて投資することもできます。
一人で作業をするスペースとしてはレンタルオフィスと何ら変わることなく機能しますし、たまにの来客時にも敷地内に来客用のスペースがいくつかあるので、用件はそこで済ませてしまってます。
外注さんらとの打ち合わせについても、ネットさえ繋がる環境であればカフェかワーキングスペースで十分事足りるのです。
時間と心の余裕が生まれる。
レンタルオフィスは自宅から比較的近い横浜の関内から降りてすぐのところでしたが、それでもざっと50分程度かかります。
往復にすれば1時間20分程度。その移動中に本を読んだりネットで情報収集したりと隙間時間をうまく活用してましたが、やれることはどうしても限られてしまいます。
ちなみに一人会社では本業以外にも事務処理やら諸々雑用も多く、最近ではブログ更新もあり、また新しいモノが次から次へと出る業種ですから情報収集や将来を見据えてセミナーやワークショップへの参加と時間がいくらあっても余るということがない状態です。
いや、時間の使い方がヘタというのが一番大きいので、そこは改善しなければならないとこでありますが…
ともあれ自宅をオフィスにした途端、この1時間20分という時間を自由に使えるようになりました。
さらに、自宅に居ることにより家事も合間を見て効率よくやれるようになったのも大きいです。
我が家はヨメと二人暮らしですが、ヨメの方も平日の日中は仕事に出ていて2人とも帰りが遅くなってしまうので、どうしても平日の家事が後手に回ってしまい週末に集中してしまいます。
私が自宅で仕事をするようになって、合間を見て掃除や洗濯をすることが容易に出来るようになったので、洗濯物が山積みになったりして週末家事に追われる事がなくなりました。
さらに、今までは夜も平日はほぼ外食で食事代の負担もさることながら、帰りが遅いのであまりゆっくり話をすることできませんでした。
今では家でテーブルを囲んで夕食を済ますことが多くなり、以前に比べると夫婦共々気持ちの余裕を持って毎日過ごせていると思います。
モノを一箇所に集約できる。
レンタルオフィスを使っていた時は、なるべく仕事はオフィス内で済まそうとしていました。
理由は、前回の記事にも書いたようにサラリーマンの習慣というのが抜け切れておらず、プライベートな場と仕事の場が一緒になってしまうことに違和感が拭えなかったわけです。
しかし、それも時とともに慣れてきた事とやるべき事が増えてきたのもあり、自宅に持ち帰って仕事をすることも多くなりました。
デジタルデータなどはクラウドを使えばどこでも利用できますが、印鑑や書籍などは遠隔地からどこでも取り出せるというものではありません。
かといって常に持ち歩いているとかさばりますし、紛失の恐れもあるので容易に持ち歩く訳に行きませんし、持ってきたつもりが実は忘れてたということもあります。
事実私も、自宅でやろうと思った仕事に必要なモノがオフィスにしかなかったり、その逆もあったりで結局行く羽目になったり諦めたりすることがかなりありました。
自宅をオフィスにしたことにより、必要なモノが一箇所に集約されたのでそういった不便さや効率の悪さから一気に解放されました。
やはり全てのことが一つの空間で完結できるのはホントに便利です!
さて、ここまではメリットを挙げてきましたが、ここからはちょっとマイナス面についても触れてみようと思います。
運動不足になりやすい。
もともとオフィスとの行き来だけでは5千歩程度しか歩かない距離でしたが、一つ手前の駅で降りるなどの工夫をしてなるべく1万歩をキープするようにしていました。
また、不定期でしたが帰りにジムに通うなり運動不足と体重の増加にはかなり気を配ってました。
自宅作業でまず一番に不安になった事の一つがコレでした。
案の定、自宅で作業をすると自分の意思で動くようにしない限り平気で一日中机に根っこが生えてしまいます(苦笑)
2ヶ月で4kg増加したときはさすがに焦りました。
今ではできるだけ外出時は1万歩以上歩くようにして、一日出掛けない日も軽くジョギングするようにしています。
本当は本格的に長時間走りたいのですが、花粉の時期なので押さ気味にしています(汗)
ジムもしばらく休会しておりましたが、ベストの体重からまだ2~3kg重いまま落ちないので4月から復活しようと思っています。
独り身で代わりは効かないので、まずはなんと言っても体調・健康管理最優先にしなくてはいけません。
スイッチの切り替えが難しい。
今回自宅をオフィスにするにあたって、一番の不安材料でありました。
実は、個人事業を始めた当初のような仕事場とプライベートの場が同じ空間にあることの違和感というのは、この時点では全くと言って良いほど感じていませんでした。
独立して仕事をするようになり、良い意味で仕事とプライベートの垣根がなくなったのだと思います。
仕事もプライベートも自分の人生の一つであって、そこで見たモノ聞いたモノ経験したモノは仕事だとかプライベートだとかは関係なく全て自分の人生に活きるモノだと気づき始めたというのもあります。
ブログを書くようになってよりその傾向が強くなった気がします。
それなら何も問題ないのでは?
と思うところですが、この心理的な垣根がなくなったことで、やっていることのメリハリが付かなくなってきていることです。
一番わかりやすい例ですが、朝起きてすぐに前日の振り返りや前日仕入れたネタの整理に始まり、当日のタスクの確認や追加でやることの洗い出しをしてタスク管理ツールやカレンダーに反映させたりしています。
その間に朝食の準備をして朝食を摂るのですが、仕事部屋でこれらの作業をしならが食事を摂っています。
それ自体も行儀の悪い事なので改めなければならないのですが、その後も流れで別の仕事を始めて気がついてたら、昼の時間を過ぎていて遅い昼食になったりそのまま夜まで何も食べないという日もあります。
オンオフのスイッチが切り替わってないので、メリハリがなくいろんなモノに目移りがして時間をかけている割には思ったほど生産性が上がらなかったりしています。
また、昼食を摂るのがめんどくさかったり、用を済ませに外へ出るのが億劫になったりと、軽い引きこもりの精神状態になっている感覚です。
太陽の光を浴びることなく、一日を過ごすという日も増えてきたのがよくない理由の一つでもあると思っています。
元々人間の体内時計は朝、太陽の光を浴びる事でリセットされると言われてますが、薄暗いうちから起きてそのまま籠もりきってしまう日が続いたりしていたので、昼と夜のスイッチが切り替わらず調子を崩した時期がありました。
まる一日デスクワークの日は、必ず朝は少しでも外に出て太陽の光と外の空気を吸うようにしています。
やはり、ワーキングスペースとくつろぎの場が同じ所であっても、やるべき事のメリハリはきっちり付けるべきでしょう。
ながら作業もモノによっては効率的なのかもしれませんが、基本的に人間のマルチタスクというのは効率が落ちるモノだと個人的には思ってます。
集中力の持続性も限られているので、あらかじめ決められた時間を設定してその中で集中してタスクをこなし、途切れた集中力を回復するために休憩や食事を挟む。そして、スイッチを切り替える溜めに休憩や食事はワーキングスペースから離れる、といったルールを作って不健全な状態に陥らないように律することです。
外部との接触が少なくなる。
人と会わなくなったとかそういう事ではないのですが、自宅で一日仕事をしている事が増えてしまってから外へ出て人やモノや景色に触れる機会が随分減って、同じような景色を見ることが多くなりました。
今ではネットを見ればさまざまな情報が入ってくるので、引き籠もっていることでだんだん世の中から隔離されているという感覚に陥ることはないですが、その一方でネットでは知り得ないリアルな事柄も日々の生活で山のようにあります。
レンタルオフィスを借りていた時は、それらの情報なり体験することが自然と通勤時やオフィスの周辺にいるときに入ってきたのですが、今はせいぜい自宅とその周辺数百メートルの世界でしかないためリアルでインプットできるモノが限られてきてしまいました。
まだブログを始めて半年程度の初心者ブロガーですが、外部との接触の少なさはブログのネタ探しという意味でも機会損失に繋がっているなと思います。
私の場合は週に何度かは仕事で必ず外出する機会があるので外からのインプットが全くなくなったわけではないですが、通勤していた時に比べると外部からの刺激は随分なくなったなと実感しています。
通勤していた時でも毎日そんなに刺激になるモノなどないと思っていましたが、実際こうして外での触れ合いがなくなると毎日何もないようで意外といろんな刺激を受けていたのだなと改めて思い直しました。
身の回りの事が無頓着になる。
元々それほどファッションに拘りがあるわけではないですが、外に出るときは用件や行く場所の雰囲気とかを考慮に入れてそれに見合ったファッションを心がけているつもりでいます。
それにさすがに40代中盤とイイ年に差し掛かっていますし、このままズルズルとオヤジ化したくないなという意識もあって実年齢よりは随分若い外見を保っていると思います(笑い)
ところが、自宅で仕事をするようになってメリハリのなさが身の回りにまで現れるようになって、家着のままコンビニやスーパーに出向くことが多くなりました。
そういう習慣が身につくと、いざ外出する時にも着ていく服を考えたりするのがだんだん億劫になってきます。
一時期、不精髭や寝癖をつけて近所を出歩くようになってきたり同じような服ばかり着て外出するようになってきたので、さすがにこれはマズイと思い気をつけるようにしています。
スイッチの切り替えという意味でも、たとえ一日中籠もって仕事をする日でもいつでも外へ出れるような身だしなみを整えてから仕事にかかる習慣を付けようと思います。
まとめ
前回の記事からのまとめとなりますが、オフィスを引き払って自宅にオフィスを構えるようになった事で
- 資金的なゆとり
- 時間のゆとり
- 心のゆとり
を手にすることができたり、余裕が生まれつつあることはとても大きいです。
この決断をするまでの一年間がいろいろと大変だった事を考えると、もっと早い段階でこの考えに行き着いていればよかったなと思うこともあります。
しかしその一方で、単独で行動する時間が増えたということはその時間を生かすも殺すも自分の裁量にかかっています。
どうしても自分自身に対しては甘えというのが出てしまうので、会社員の時のように自分の意思とは関係なく時間を拘束されたり行動を制限される方が、ある意味楽だったなぁと思う部分もあります。(もちろん、私はそれが嫌でサラリーマンを辞めた理由の一つでもあるのですが)
会社員時代や独立後もオフィスまで通勤していた時よりも目標管理、行動管理、体調管理において一層自身を律する習慣を身につけないと、手に入れたゆとりを全て手放すことになりかねません。
先の目標や計画も大事ですが、まずは今の環境においてパフォーマンスを十分に発揮できるように
- 十分な睡眠と早めの起床
- 朝日と外の空気を浴びて体内時計をリセット
- タスクに時間制限を付けて集中してかかる
- 適度な時間に休憩を入れて休憩時は仕事場から離れるなどしてオンオフのスイッチを切り替える
- 身の回りを整えてから一日の行動に取りかかる
- 適度な運動…最低でも週平均一万歩以上は歩くようにする
といった良き習慣をコツコツ続けていく事をまずはやっていきます!