OM-D E-M1と行くぶらり散歩 小網代の森 ~ 城ヶ島 2014/10/10 その1
先週の金曜日(10/10)の事なのですが、三浦半島の先端近くにある『小網代の森』というところに行ってきました。
この小網代の森という場所、意外と知られていない穴場スポットなのですよね。
小網代湾という入組んだ湾の周りに約70haほどの森が湾を囲むように存在しています。その森の中には約1kmほどの源流があって、その水が山間の湿地や河口の干潟を形成しながら海に注いでいます。(この辺の情報は神奈川県のホームページより引用)
小網代の森について – 神奈川県ホームページ
この辺の流域には、アカテガニなどの希少種を含む数多くの動植物が生息していると言われています。
このような生態系が自然のまま残された森は首都圏ではこの小網代の森ぐらいなものだそうです。
私も以前からその存在は知っていて訪れてみたかったのですが、手つかずの自然が残されているということで、森の散策も道とかが整備されているわけではない場所なので、ふらりと簡単に行けるようなところではなかったのですよね。
ところが最近は、神奈川県でなるべく手つかずの自然を壊さずに環境学習の場としてこの小網代の森を活用してもらおうと、散策路の整備をしたとの情報を知ったので行ってみることにしました。(ちなみにこの近辺で大規模な開発計画があったらしく、神奈川県がこの手つかずの自然を守るべく地権者と話を進めて必要な用地の買取と保全を進めていった経緯あったようです)
散策路が整備されて訪れやすくなった小網代の森
さて小網代の森の散策ですが、この日はお昼過ぎの到着。方角的に相模湾側に位置しているので写真を撮るは午前中のがよかったのですが、前日仕事やらなんやらで寝るのが2時を過ぎてしまったこともあって午前中はグダグダ。
当日の天気もあまりよくなかったので、午前も午後も余り関係ないな…と寝坊したのを言い聞かせて昼過ぎにだらだらと向かいました。
所持カメラはOLYMPUS OM-D E-M1。撮った写真はこのE-M1かiPhone6のどちらかで撮ったモノです。
私が住む川崎(京急川崎)から小網代の森の最寄り駅である京浜急行の三崎口まで快特で約1時間弱。
平日ということもあって、終点の三崎口に到着した時は私の乗った車両は私以外は誰もいない…
前の車両の方も人はまばら。
何度も来ている三崎口駅だが、相も変わらず駅前は閑散としている。三崎口という名前の通り町の中心はここよりさらに先端の三崎港方面に向かっていった方にある。
ここより、京急バスを使って『引橋』というバス停で下車。『三崎東岡』『城ヶ島』『油壺』『三崎港』行きのいずれかに乗り、2つ目のバス停。
バスのロータリーを出てすぐ目の前の国道134号線を歩いても行ける距離だが、20分ぐらいは歩くので体力を温存しておきたい人はバス利用がオススメ。
着いてからはバスが来た道を戻って100mほど行ったところの信号を渡ったところと案内板が出ている。
これがその信号。この横断歩道を渡り、入って行ったところが小網代の森の入り口となる。さすがに手つかずの自然ということで観光スポット的な雰囲気はまったくない。
道端に見慣れない花が咲いていたので撮ってみた。なんて名前の花だろう?
坂道を降りかかった辺りから茂みが現れる。この辺りから道も舗装されたところがなくなっていく。
少し行くと散策路の入り口。
この地図を見ての通り、小網代湾まで森のほぼ中央を散策する形になる。自然保護のためこの散策路以外の場所へ立ち入ることは禁止されている。
これが新たに作られた散策路。
門があるわけではないが、時間外に立ち入ることも規制されている。いや、暗くなってからは怖いですよ…
スタートからしばらくは階段を下っていく。人はまったくいない。
辺りを見回しながら写真を撮っていたらようやく後ろから一人来て抜いていった。
いやはや、ほんと手つかずの自然。
散策路の脇には源流が。あちらこちらで鳥の鳴き声や小川の流れる音が聞こえる。癒しのひとときだ…
このような景色がしばらく続く。この間も人とすれ違うことも後ろからも見ることはなし。
森の4分の1を行ったあたりから森に囲まれたところを抜けて、視界が開けた場所に出た。
それにしても森の中は虫が多い。立ち止まって写真を撮っているといつもブーンと言う音が聞こえてちょっと鬱陶しい。
この辺りは地図でいうまんなか湿地という辺り。倒木が多い。
十字架のような木。ちょっと不気味だ…
ようやくこの湿地あたりからからボチボチ人とすれ違うようになった。なんだか人気あると少し安心する(笑)
緑は当たり前のように多いのだが、残念ながら花とか風景を鮮やかに彩るようなのはあまり咲いていない。海が近いというのもあるのだろうか?
しばらくまた森に入り、地図で言う『やなぎテラス』というところの近くに差し掛かると、少しばかり色付き始めた風景が…。紅葉のシーズンが楽しみな風景。
このあたりはやなぎテラスからえのきテラスまでの湿地帯。
そしてえのきテラス前の分岐。まっすぐ行くと小網代湾の干潟と三戸方面に、右の道に行くと小網代港や油壺方面にそれぞれ向かう。
ここまでの所要時間は約40分ほど、ところどころ写真を撮りながらの散策だったので普通に歩けば30~35分程のコースでないだろうか。
とりあえずえのきテラス前を横切って干潟の方へ。
目の前に小網代湾が見えた。
少し入っていくとアカテガニ広場というところに。このエリアは希少種アカテガニを保護する為に今は立ち入り禁止になっている。この先はまた山のほうに行ってしまうため戻ることした。
干潟から見た小網代の町。
三浦半島にこんな穏やかな内湾があったとは…
ちなみにこの辺り、やたらとカサカサ音がするので何かと思ったらアカテガニを初めとするカニが動き廻っている音。
写真を撮ろうと思ったが、警戒心が強く少し近づいただけでカサカサと奥のほうに隠れてしまう。
そのまま引橋のほうには戻らず、小網代港や油壺のほうに向かう。
奥に見える建物はシーボニアマリーナ。
ここからまた少し上って山道に入る。
道すがら簡易トイレが…。恐らくトイレを見かけたのはここが初めて。
山道を抜けると漁港が。
対岸の景色もなかなか…。もう少し色付いてくるとさらに見ごたえがあるでしょうね。
海側・漁港の景色。晴れた午前中でまた撮りたい景色だなぁ。
そのまま道なりに歩いていくと、先程見えたシーボニアマリーナが。
ここはヨットバーバーやリゾートマンション、マリンスポーツ以外にもテニスやフットサルの施設もあるリゾート施設。レストランやウェディング会場もあるようだ。
どことなくバブリーな香りがするのは気のせいか。
このシーボニアの横の坂を上がっていく途中ではうっすらと富士山が見えた!
坂を上がり切るとバス通りが。突き当たり右側が油壺方面、左側が行きに通った国道134号線方面。
134号線方面に少し歩いたところの『シーボニア入口』バス停より、バスに乗って今度は城ヶ島方面に向かう。
城ヶ島への散策はまた次回の記事で。
小網代の森へ行くに当たって気をつけるべき点
小網代の森に実際に行ってみて、ちょっとこれは気をつけたほうがいい事など気づいたことを書いておきます。
- 散策路の所要時間と服装など
だいたい1時間から1時間半もあればぐるりと周れる距離です。道も散策路が整備されており悪路という悪路があるわけではないので本格的なハイキングの格好までは必要はないですが、足元は一部ぬかるんだところもあり雨の日の後などは滑りやすいところもあると思うので、厚みや高さのある運動靴、できればトレッキングシューズを履いていった方がいいでしょう。
歩いているとそれなりに汗ばんでくるので、フェイスタオルなどは持っていったほうがよいでしょう。
これからの時期は冷え込んでくるので半袖で行く方はいないとは思いますが、蚊を始め虫が非常に多いので長袖で行くことを強く勧めておきます。また虫除けや虫刺されの薬は必須です。私は虫除けを持っていかなかったので手、足首、首周りと十数か所刺されました。
- トイレについて
先程の写真にもあるように、トイレは小網代港側の入り口から少し入った所に一箇所あるだけのようなので出来るだけ三崎口駅周辺なので事前に済ませておいたほうがいいでしょう。
- 駐車場について
この小網代の森近辺には駐車場はないので、マイカーの方はどこか離れた場所の駐車場に停めるなりしてから公共交通機関を使って訪れるようにしましょう。
- バスについて
三崎口から引橋までのバスは複数系統のバスが走っているので、待たされることはあまりないと思いますが、シーボニア入口からのバスは三崎口ー油壺間の1系統のみで1時間に2~3本程度なので事前に時刻表で確認しておくといいでしょう。
まとめ
まだ葉の色付きはこれからという感じでしたので、あと半月もすると鮮やかな紅葉の景色が楽しめそうな感じですね。
今度は天気の良い朝方を狙って訪れたいと思います。
平日ということもあって数える程の人しか見かけなかったのですが、休日でも恐らく混みあうような場所ではないでしょうね。まだまだ知名度はこれからというところじゃないでしょうか。
場所も品川から1時間半程度で気軽に来れる距離なので、これからの紅葉シーズンの穴場に一度訪れてみてはいかがでしょう。