マイクロフォーサーズ機にキャノンEFレンズを装着して箱根の紅葉を撮る ~ その2 実写・トラブル編

マイクロフォーサーズ機にキャノンEFレンズを装着して箱根の紅葉を撮る ~ その2 実写・トラブル編

マイクロフォーサーズ機にEFレンズを装着して箱根の紅葉を撮るという今回の試み。

 

前編では装着したところまでを書きましたが、今回は実際の撮影と使用感。そしてアダプター使用にまつわるトラブルなどを書いていきます。

  • 前編のエントリーはこちら

マイクロフォーサーズ機にキャノンEFレンズを装着して箱根の紅葉を撮る ~ その1 まずは装着編 | 旅とTABIの記憶書

その前に前編ですっかり書き忘れてしまったSpeedboosterアダプターの特徴について説明。

このアダプター。単にM4/3とEFレンズを介するアダプターというだけにさにあらず。ただのマウントアダプターにはない2つの特徴があります。

このアダプターにはレデューサーレンズという特殊なレンズがついており、焦点距離が元のレンズの焦点距離の約0.71倍と広角よりになります。

 

例えば、70-200mmのレンズを装着すると、35mmのセンサーサイズに換算するとM4/3のセンサーでは倍の140-400mm相当の超望遠となってしまいますが、このSpeedboosterを装着すると100-300mm相当と私が使用している高倍率ズームの望遠端とほぼ同じくらいの焦点距離となります。

そして液晶モニターやファインダーへ表示される実(35mm換算ではない)焦点距離は、この0.71倍された焦点距離で表示されるので、いちいち頭の中で実焦点距離を計算する必要はありません。

 

そしてもう一つの特徴が、このレデューサーレンズの効果によってF値が1絞り分明るくなります。今回のレンズですと開放絞り値がF2.8ですが、これが1絞り分、すなわちF2.0まで向上します。ズームレンズの開放F値はどこのメーカーも一番明るくてもF2.8ですので、よりシャッター速度が稼げて、さらにより大きなボケを作り出すことができます。

センサーサイズが小さく、あまりボケないM4/3機に装着すれば、M4/3マウントのレンズでは出せないような大きく柔らかいボケ味を作り出すこともできるのではないかという期待感はあります。

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さて期待を込めてまずはE-M1に装着。

と思ったのですが、アダプターを本体のレンズマウント部に装着しようと回してみたが。。。あれ?入らない。。。

何度も回してみても本体上部にアダプターが当たってロックされる位置まで回ってくれません。

写真 2015-11-29 18 54 38

見ての通り本体の出っ張りに当たってしまってアダプターが浮いてしまいます。

もしや。。。と思って慌ててネットとかで見るとE-M1には装着できないと書かれてるではないですが!なんてこったい!

マイクロフォーサーズ用ということで無条件に使えるものだと全く疑いもしませんでした。

 

仕方がないので、サブ機であるPEN Lite(E-PL6)に装着して使うことに。

いきなり出鼻をくじかれてしまったが、それでもサブ機を持っていたことで無駄にならずに済んだだけでもマシかもしれないと思う事しました。

 

気を取り直して、PL-7に装着して試写してみたが、特に問題なく動作するようなので、紅葉撮影はこれで挑むことにしました。

 

この日の箱根は風もなく穏やかな快晴。まずは紅葉の名所である強羅の箱根美術館の方に。

箱根美術館までは自宅のある川崎からは、JR東海道線、箱根登山鉄道、箱根ケーブルカーを乗り継いで約3時間の旅。

箱根は通常は車でしか行かないところなので、電車を乗り継いでの旅は今回で2回目。

体力の消耗を少しでも抑えるために、横浜から小田原まではグリーン車を利用。朝の7時前なので普通車でも十分座っていけますが、1時間も座っているのと全体の行程を考えたら、やはりゆったりした席で移動した方が疲れ具合も違うのでね。料金も950円ですし。

 

箱根美術館に到着したのは午前9時半。事前の紅葉前線の情報ではまだこのあたりも見頃と聞いていたのであるが、実際に行ってみるともう葉は結構散っていてピークは過ぎていました。やはりこういう情報はツイッターとかでリアルタイムに近い情報を調べたほうがいいですね。

PB280074

パッと見は赤い部分が多そうに見えますが、よく見るとすっかり葉が落ち切ってしまった木もかなりあります。実際に赤いところの部分も葉がかなり傷んでましたしね。

 

今回は手振れ補正の効きも見たかったので、三脚使用禁止以外の場所でもすべて手持ちで撮影しました。(単に三脚使うのめんどくさかったというのもあるけど。。。)

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焦点距離:50mm(100mm相当)/F11/1/125秒

私の普段使っている高倍率ズームレンズ(パナソニック LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.)ですとF11まで絞ると回折の影響でぼやけた感じが顕著に表れるのですが、今回使用したキヤノンEF 70-200mm F2.8L IS II USMでも回折の影響は出るものの、LUMIX Gとは等倍で見るまでもなくシャープさに違いがあります。さらにフルサイズ対応であるEFレンズをM4/3に使用すると結果的に像が甘くなるレンズ周辺部はクロップされることになるので、周辺部の像の流れもほとんど見られません。

PB280781
焦点距離112mm(224mm相当)/F4/1/320秒

やや望遠よりでカエデを撮影。ピンの位置が少し葉の根元にいってしまったが、ピントを合わせた箇所は極めてシャープ。さすがにこの焦点距離でF4の絞りだと被写界深度がかなり浅く葉の先端の方はボケ始めている。個人的にボケ味がやや硬くて煩めに感じるのはセンサーゆえの問題だろうか?それともレデューサーレンズを介しているからか?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
焦点距離142mm(284mm相当)/F3.5/1/320秒

箱根美術館の最寄駅。箱根ケーブルカーの公園上駅から撮影。

もちろんホーム上からなので手持ちで撮影。ケーブルカーで下から上の方の被写体を撮るような形になっているため、トータル約2kg近いシステムをやや上に向けての撮影は苦行の一言(笑)

ほぼ300mm近い超望遠域のため、わずかでも動くと構図がずれてしまい何度も撮り直し。納得の一枚は撮れなかったがその中でもマシな一枚をチョイス。

 

この辺りで使っていて発生したトラブルが2点。

一つはシャッターボタンを半押しにしたときにAEロックがかかるがその時に液晶モニターが露出オーバー気味に表示されてしまう現象。実際に撮ってみると適正露出になっているのだが、最初はびっくりして何度も半押しをやり直したりしたが何度やっても画面がトビ気味に表示される。それならばと一度電源をOFFにして入れ直すと直るもののしばらく使っているとまた発生したり。しかも不思議なことにあらかじめAEロックを掛けている状態でも半押しをすると同様の現象がおきるのは参った。実際に撮った写真には影響ないとは言え、シャッターを押す直前に正しく露出がモニターに反映されないのは気持ちが悪い。

もう一つは、1回だけしか起きなかったことだが、急にレンズ情報がまったく読み取れなくなってモニターに焦点距離や露出が何も表示されなくなったこと。これは電源を入れ直して直ったが、いずれにしてもアダプターの電子接合部からうまく情報を読み取れなくなったことによる現象ではないかと思われる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

焦点距離124mm(248mm相当)/F2.8/1/640秒

強羅から少し下に降りた宮ノ下周辺で撮ったカエデ。この望遠域である程度密集したカエデの葉がある逆光気味のシーン。高倍率ズームだと全体的に像があいまいになりコントラストも低下する苦手なシーンだが、葉の一枚一枚がくっきりと解像している。同じカメラを使っていてもレンズが違うとこうも違うのものかと改めて驚かされる。

逆光時でも解像力の落ちるレンズ周辺部をクロップしている効果もあるのか、収差もほとんど殆ど見られず画質レベルの検証は予想以上の結果になったと個人的には思った。

ちなみにレンズ側の手振れ機能は動作しているのか判断はつかなかった。

 

まだ使ったことがない(とても買えない)、M4/3用の高性能レンズ OLYMPUS M.ZUKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROを使って比較してみたいものだと思った。

まとめ

M4/3機にアダプターを介してキヤノンのフルサイズ機向けのEFレンズを使うという風変わりな実験?をやってみたが、今回試したレンズの範囲では画質レベルにおいては解像力も高く大きなクセもなくEFレンズを装着して撮るのも大いにアリだなと感じました。

 

ただ、フルサイズ対応ということでレンズそのものが大きく重く、M4/3機の特徴であるコンパクトが完全にスポイルされてしまうのでM4/3対応のレンズと比べて画質面のアドバンテージや、M4/3レンズで対応していない焦点距離、またはそのレンズ独特の味を試したいとかの明確な目的がない場合はあえてM4/3の利点を潰してまで使う必要はないだろうとは思います。

逆に目的が明確であれば、一味違ったカメラ・写真の楽しみ方ができるのも今回の実験を通じてわかったことであります。

 

さらに、文中のトラブルにもあったようにたまにシステムが誤操作することもあるので、その辺のリスクはあらかじめ承知の上使うようにしたほうがいいでしょう。今回E-M1が動作対象外であったようにすべてのM4/3本体およびEFレンズが対応しているわけではないので、購入もしくはレンタルの際には事前に調べておきましょう。(これはM4/3機に限らず他メーカーのマウントアダプターも共通して言えることです)

最後に、今回のように重くて長い望遠レンズは、本体とレンズを両手でしっかり持つようにしましょう。小さな本体側だけを持つとマウント部に異常な負荷がかかって故障や破損のもとになるので注意してください。

  • 今回利用したレンタルショップ『レンタル館』

交換レンズと一眼レフカメラレンタルはレンタル館へ

  • 今回利用した機材

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