奥日光 ホテル四季彩 ~ 森の中の ゆったりお宿 【後編】
さて、予定してたより記事が長くなってしまい、前編・中編と2回にわたって奥日光ホテル四季彩を紹介してきましたが、後編はダイニングでの夕食・朝食、それと宿の温泉について紹介していきます。
開放感満点のダイニングで食事
中編でも写真を載せておきましたが、フロントのある2階より階段を下りてすぐのところにダイニングがあります。ちょうど2階ラウンジの下に位置する感じです。
見ての通り、2階に渡って大きなガラス張りになっていて、2階から入る光は白いカーテンで覆って柔らかい光が入るように工夫されているんですよね。
暗くなった夜はともかく、なんと言っても太陽からのやわらかい光が一番食べ物が美味しそうに見えますからね。
夕食の時間は私達の場合は18時からでした。ちょっと昼ごはんが遅めだったのでちょっと早いかなと思ったが、満腹感になりにくい湯波料理が昼でよかった。
今回の夕食は黒毛和牛のステーキと湯波料理をメインとした和会席料理。料理の内容は宿泊プランによって変わるようです。
まずは、口取り八寸(いわゆる小料理の盛り合わせ)から。
右上から時計回りに中央の順に、牛叩きおろし和え、鬼灯(ほおずき)卵、ずんだ餅、海月(くらげ)酢、鮎炙り寿司。
鬼灯卵は何とも不思議な食感だった。ずんだ餅は福島が有名ですが、栃木北部あたりの名物でもあるんですよね。
とりあえずお酒は食前酒で。
うっかり写真を撮り忘れているということに気づいたが、このホテルオリジナルの湯波料理。
「豆乳汲み上げ生湯波」。豆乳の入った大きなお椀に生湯波を浸してある料理だ。それを胡麻だれとぽん酢につけて食べる。
それにしても綺麗な湯波。どちらのたれもそれぞれの美味しさがあっていい。ちなみに残った豆乳もそのまま飲むことができて、これがまた濃厚で美味しい。
続いて先吸椀。鱧葛打ち、焼き湯波、 じゅんさい、蛇の目人参、蛇の目胡瓜、木の芽、梅肉が入っている。
じゅんさいのツルりとした食感に。焼き湯波と鱧のさっぱりとした味がイイ!
向附けは、牡丹海老、まぐろ、すずき、それとなんだったか忘れてしまったがマスの仲間らしいお刺身。
最近はこの山奥でも新鮮なお刺身が食べれるというのは、冷凍技術の進歩はすごいと思う。このますのお刺身はそこらで食べるサーモンよりも身が引き締まって、さっぱりかつ濃厚な味わい。サーモン系ってクセがありすぎて生で食べるのはそれほど好きではないのだが、これは美味しい!
この辺あたりで日本酒を。栃木の地酒を中心に普段耳にしないような地酒が用意されている。すっきり辛口なのを飲みたかったので宮城の地酒(なんて銘柄だったか忘れた)をチョイス。
スッキリ程よい辛口で飲みやすい。うっかり銘柄を忘れてしまったのが悔やまれる。
そしてメインの黒毛和牛のステーキと湯波のステーキ。
しばらくすると、肉のいい匂いが…
焼きあがった肉を岩塩かわさびソースにつけて食べる。ジューシーな霜降り肉は岩塩でもわさびソースもとにかくよく合う。うまさの表現が乏しいのだがウマいの一言!!
湯波のステーキ。塩やソースにつけても美味いが、そのまま食べるのが一番美味かったかも。
昼食も含めて、過去に湯波をここまで食べつくしたことがなかったが、すっかりこの旅で湯波が気に入ってしまった。
口変わりには、手打ちもりそば。腰がしっかりしてこれまた美味しい!
つづいて冷や鉢。もろこし豆腐に焼き茄子、茗荷、穴子、オクラ、クコの実、青紅景麩。一口で食べれる料理なのに実に手が込んでるなと。
どれも美味しかったが何気にコレが一番のお気に入りかも(笑)
最後に、ご飯と赤出汁。香の物三種。ここまでかなりの量を食べているのだが、どれも胃にやさしいものばかりなので苦しい感じはまったくない。
一通り食べて満足したところで、シメのデザート。かぼちゃのケーキ、ラズベリープリンに、アメリカンチェリー。
スイーツもしつこくなくさっぱりとした甘さで、こういうデザートはうれしい限り。
飲み物はお茶が出された。私的にはコーヒーのがいいなと思ったが、食事の後、上の階でコーヒーを飲めるのでこれでいいかと。
食事そのものも美味しいが、あたりがうっすらと暗くなりつつある森林を見ながらの食事は、非日常的な世界を味わえる贅沢な時間だなと。
朝食も同じダイニングでの食事。朝食の時間は7時半・8時・8時半のいずれかからチェックイン時に選ぶ形となります。
私達は一番遅い8時半にしたのだが、当日はかなり早起きをして上のラウンジでゆっくりしていたので、少し早めに入らせてもらいました。
最近の宿に多い朝食バイキング形式ですが、ここホテル四季彩では決まった朝食が出てきます。収容人数がそれほど多くない宿なんでバイキング形式だといろいろと効率が悪いのかもしれない。
朝食もヘルシーな和食がベース。
この野菜が新鮮で甘みがあって美味しい。
もちろん朝から湯波は外せないですね。たっぷり味がしみこんでこれも美味しいです。
私の大好物の西京焼き!嫁はまったくダメなんで2つ頂きました(笑)
暖かい豆腐。結構ボリュームあるんですが、胃にやさしいのでスルスルっと食べれてしまう。やっぱり水が美味しいところは豆腐も美味しい。
こういうのを出されると安心感があるのはトシのせいだろうか…朝からこれだけの量が出てきても食べれてしまうのが宿のご飯の不思議なところ。
シメのプリン。さらさらとした食感がとても新鮮!器も綺麗だこと。
朝から少し量が多かったかな?と思いましたが、メニューをうまく考えられていて胃にもたれる感じはまったくなく、昼には普通に腹が減りました(笑)
嫁も普段は朝食バイキング形式のところしか行ってなかったことと、朝が弱くてあまり食べる習慣がないので、食べるものを選べないのが少し不満そうでしたが、食べ終わった後は満足そうにしてました。ただ少し量は多く感じたようです。
乳白色の温泉は肌にもやさしい
奥日光ホテル四季彩のウリでもある温泉もご紹介。
泉質は硫酸塩・炭酸水素塩泉(硫黄化水素泉)すなわち乳白色の硫黄温泉です。12kmほど上の奥日光から豊富な源泉を引いており、大浴場は100%掛け流しの温泉になってます。
大浴場は2階から1階に下りる階段の途中にさらに下へ降りる階段の奥にあります。
ちょうど朝9時半ぐらいに行った時は誰もいなかったので大浴場の様子もちょこっと撮らさせて頂きました。
木造りの味のある大浴場。この外にも2つほど露天風呂があります。
乳白色というより実際は白っぽい湯という感じですね。硫黄泉というと草津のように肌が少しピリピリする感じを思い出してしまいますが、ここの温泉は柔らかく肌にしっとりとする感じのお湯です。湯温も38度程度に調整されているので、長い時間湯船に浸かっていられます。
私は今回は夜と朝の2回しか入らなかったのですが、宿では最低3回の入浴を勧めているようですね。宿のホームページにも温泉の入り方について書かれているので、気になった方は読んでみてください。
お風呂から見る外の景色ですが、カエデの木が目の前に見えて秋の紅葉の時期は、ここからの景色は素晴らしいかもしれないですね。一度紅葉の時期にも来て見たいな。
まとめ
3回に渡ってこの奥日光ホテル四季彩を紹介させて頂いたが、この宿の素晴らしさってなんだろうと改めて考えてみました。
清潔で落ち着きのある客室にテラスがあって別荘のようにくつろげる。料理は美味しいし、源泉掛け流しの温泉があってゆったり癒されたりと、確かにそれは素晴らしいサービスであるのだけど、変な話そういった宿は他にも同じようなところはいくらでもある。
他の宿にはなくてここならではのもの、それはこの大自然に囲まれたロケーションと、そのロケーションにうまく調和した宿作りをしているなと思いました。
エントランスから、フロント、ラウンジ、ダイニング、客室とありとあらゆるところに花や植物が置かれていて、宿全体が太陽の光を浴びてるような解放的な雰囲気。
そしてそこで働く従業員はみんなニコニコと穏やかな顔をして挨拶したり話しかけたりしてくれます。マニュアル通りでもなくかといって変に過剰なサービスをするわけでもなく、家で家族と接しているかのような自然な空気がそこにはありました。
そういえば着いたときも、宿を出たときも、そこで対応してくれた宿の人は一人だけなんですよね。よく大きな温泉旅館なんかだと、エントランスのところで大勢で出迎えたり見送られたりなんで感じで、かえって構えてしまうんですけど(笑)たまたまなのかもしれないですが、ここでは自分の家の家族が玄関前で出迎えたり見送ったりといった自然な感じがとてもよかった。
特にラウンジのカウンターでゆっくりコーヒーを飲みながらボンヤリとしている時間は、非日常を感じながらも自分の家にいるかのようにリラックスできるというのは、なかなかないことだよなぁと思いました。
この奥日光は、日光国立公園内にあって豊かな自然に囲まれていて、どの季節に訪れてもその季節ならではの風景を楽しめそうなところです。そんな大自然に囲まれたゆったり癒しのお宿。
日光鬼怒川の観光の拠点にするも良し、数日間滞在して近くの中禅寺湖畔を散歩をするのも自然散策するのも良し、ゆっくりテラスに出て読書をしたりラウンジでコーヒー飲みながら一日ゆっくり過ごすも良し。どのような過ごし方をしてもきっと満足するのではないかと思います。
今回はあいにくの雨模様で、奥日光の素晴らしい景色を十分楽しめなかったので、次に行く時は晴れ間が広がりやすい時期を狙って連泊とかしてみたいな。(予算が許せばですが…(^^;)
いつかは紅葉の季節には是非訪れてみたいですね。
- 奥日光ホテル四季彩のHP
奥日光ホテル四季彩(全室禁煙): 日光 中禅寺湖 乳白色の温泉