マーケター・ブロガー必見の一冊!ネットが味方になるWebマーケティングの授業
とても今更感があるんですが、ネットに関して勉強しなおしてます。
というのも私のネットの知識ってテクノロジー的なところも含めて5~6年ぐらい前から止まっているんですよ。
本業のメインストリームがソコではなかったというのもあったのですが、進歩が早すぎてついていけない感があったというのが本音かもしれないです。
もちろん職業柄、表面的な知識とかはあるんですがあくまで仕事に困らない程度に何か聞かれたら答えられる程度のモノなんですよね。
しかしかれこれ1年ぐらい前からブログをボチボチ書くようになり、半年前に本格的に自分のサイトを持ってブランディングやらアクセス数やらを少し意識するようになって(実際できてるかは別にしてね)からいろいろと勉強不足を痛感しているので、ネット上でどういったことができるのか?どのように自分の中に取り込んで生かしていこうか?ということをもう少し掘り下げていきたいと思うようになった次第。
そんなこんなで今いろんな本を読み漁っているのですが、駆け出しながらもブログを運営しているのもあってテクノロジー的なことはもとより、そのネット上のテクノロジーを使ってのマーケティングや進化した現代のネットが変えるライフスタイルとか、そういったネットがもたらす人間の行動の部分に興味を抱くようになりましたね。
そんな中で今、特に読むのをオススメしたいのがこの本でしょうか。
『ネットが味方になるWebマーケティングの授業』
名前の通り、『授業』なんで『教える人』と『教わる人』との対談形式で話が進んでいくような形です。
まぁその『教える人』も『教わる人』もスゴイ人達ばかり。
『教える人』はプロブロガーのイケダハヤトさん、ネットニュース編集者の中川淳一郎さん、ライフネット生命会長の出口治明さん。そして『教わる人』はバイラルメディア『CuRAZY』を運営するBitGatherの伊藤新之介さん。とまさにネットの世界で最も勢いのある人達がWebマーケティングを語るわけですからそれだけでも期待が持てます。
プロブロガーであるイケハヤさんへは、メディアを運営するに当たっての心構えや仕組みを作り、どんなコンテンツを作っていくか。
ネット編集者である中川さんには、この本のキモの部分とも言える『バズるコンテンツの作り方』を。
ライフネット生命株式会社代表取締役会長兼CEOの出口さんには、『ネットを味方にする』同社のPR戦略に見られる、イノベーションを起こすための心構えと組織のあり方について、それぞれ伺う形で話が進められていきます。
中身については、ここでは紹介しないですが目次のタイトルを見ただけでも気をひくネタが盛りだくさん。その一部をご紹介。
・読まれる企業ブログに必要なのは、まず編集長
・編集長とは誰か?
・読者は企業?消費者?
・ユーザーニーズがわかればコンテンツもわかる
・「役に立つ」だけ?ビジョンを語らねば独自性は出ない
・ターゲットはインフルエンサーであると意識する
・長続きするのは意見を言うアーティスト寄りメディア
・2ちゃん民に刺さるかどうか
・2ちゃんねるの独特の『自虐』文化は奉仕の精神にも溢れている
・『若者の○○離れ』はメディア嫌いの人達が食いついてネットでウケる
・記者が食いつく見出し、読者が食いつく見出し
・予算のない企業のPR方法
・「いいね」キャンペーンの錯誤
・ガリガリ君が成功したワケ
・一緒に遊ぶ、見下す、応援する
・安さだけでは伝わらない
・10人の力を10人分引き出してイノベーションを起こすのはダイバーシティ
・『業界の常識』ではマーケティングができない
・物欲がインセンティブにならない21世紀
・女性とともに意思決定をしたか?
・マーケティングの実行フェーズは30代に任せる
・『わからないから決断できない』という勘違い
・リーダーの条件
・『日本の市場』という発想が古い
と、タイトルだけでも読む気をそそりますが、また中身の対談内容がとても濃くて、心の中でなんども『へぇ~』『へぇ~』を連呼していました。
テンポよく対談が進んでいくので、サクサクっと読めてしまします。普通の本ならちまちま1週間ぐらいかけて読み終わるんですが、1日でさらっと読み終わってしまう本は久しぶりでした。
マーケティングしているけど今一つうまくいかない会社はもとより、スタートアップからのマーケティングにも大いに参考になる一冊でしょう。
特にマーケティングがうまく商売に繋がっていない会社は、一度トップから末端の従業員まで全員で読んで見るとよりいいのではないかなと。こういう本を読んで一人の意識が変わっても仕方がない。社内全体を巻き込まないと意味がないと思うんですよね。
どちらかというと、企業がWeb上でのマーケティングを実施する上でのノウハウや心構え的な事を中心に書かれていますが、個人ブロガーのブランディングや集客にもそのまま当てはめられる事ですから、ブロガーの方にも是非オススメしたいですね。
ビジネスマンの読み物としても面白い一冊だと思います。