スナップ写真のルールとマナー 写真愛好家や情報発信者に必読の一冊 ~ 書評

スナップ写真のルールとマナー 写真愛好家や情報発信者に必読の一冊 ~ 書評

私は自分のブログやSNSなどに自分が撮った写真を毎日のように投稿しています。

投稿する際にちょっと気を使わなくてはならない事は、他人が写っている写真を投稿することですね。

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友人・知人らとの写真は投稿前に基本断りを入れてからにしているのでいいのですが、問題は風景写真や街角スナップで写ってしまった人がいる時に投稿すべきか迷ってしまいます。

私の写真は主に風景写真なので気にするケースはそれほど多くないのですが、それでも花見や紅葉の季節などは多くの人が見学へ来るのでどうしても人が写ってしまうことがあります。また、街角スナップのように人が一緒に写っていたほうがその場の雰囲気が伝わっていいものもありますしね。

ただ、ぱっと見で個人の顔を識別できない大きさであればいいのですが、見てすぐそれと分かるぐらいの大きさで人物が写ってる写真については、個人のプライバシーの問題からその写真を投稿するのは止めるか、見栄えしないのを承知で顔にモザイクをかけるなりしてから投稿するようにしています。

 

SNSやブログに限らず、写真コンテストや写真展、ちょっとした内輪のイベントでのアルバム、さらには商用目的(広告宣伝での写真の利用、写真の販売など)といった各用途によって、また有名人を被写体にした場合など、『プライバシー権』以外にも『肖像権』『パブリシティー権』といった『人格権』が複雑に絡んで、どこまでがOKでどこからがNGなのか非常に判断に迷いかつ神経を使うところでしょう。

私も写真愛好家でもあり、また小さいながらでも情報発信者の端くれとして、こういった写真にまつわる『人格権』の保護について正しい知識を持っておかなくては。ということで参考にさせて頂いた本を紹介します。

  • スナップ写真のルールとマナー(日本写真家協会編 朝日新書)

この本は、4つのカテゴリー、66にも及ぶ実例を挙げて写真における『人格権』に対するさまざまな疑問についての解決方法が触れられています。

4つのカテゴリーと実例の表題について以下一部抜粋します。

1.こんな場所で撮っていいの?

・歩行者天国にて

・公園にて

・海(海水浴場)にて

・式典の開催場にて

・神社仏閣にて

・ショーウィンドウにて

・事故現場にて…etc

2.撮った写真を公表したい

・撮りためた写真で写真展を開きたい

・伝統行事をフォトコンテストやWebで公開したい

・市にいた魅力的な通行人のスナップを新聞に投稿したい

・海外旅行のスナップ写真を展覧会で発表したい

・大道芸人に見とれていた女の子のスナップをブログで公表したい

・スポーツ大会のアクシデントを新聞で公表したい

・注意さえる以前に撮っていた写真を公表したい…etc

3.パブリシティ絡みの写真

・野外のショーに出演中のタレントをアップで撮っていた

・企業主催のショーで著名人の笑顔を撮影した

・プライベートでのタレントの写真をブログに掲載したい

・テーマパークで撮った家族写真をブログに載せたい

4.写真を撮ってトラブルに

・ラッシュアワーを撮影していたらクレームをつけられた

・児童の後ろ向きの写真で賞を取ったら学校からクレームがきた

・有料撮影会で撮ったモデルの写真を発表したら『金を払え』と言われた

・他人の犬を撮ったら『この犬はプロだから謝礼を払え』と言われた…etc

5.そのほかのケース

・コンテストの応募要項にある『肖像権の許諾』条件について

・建物にも、著作物のような著作権があるのか

・なぜコンサート会場にカメラを持ち込んではいけないのか

・神社仏閣に『三脚使用禁止』の札が貼られているのはなぜか…etc

中にはこんな事でトラブルにもなるのか?というような苦笑いしてしまうようなトラブルの実例もありますが、殆どのケースで日常的に起こりえる話で実際どうしたものか…と悩んでしまうようなケースばかりだと思います。

ここで書いてある通りにそのまま対応すれば全て問題なし。というものではないと思いますが似たようなケースに当たった時の行動の指針には十分役立てられる内容だと思います。

基本的に絵や図はまったくなく文章で全て書かれているので、最初から順繰り読んでいるとなかなか頭に入っていき辛いところがあり、さらに一つの事例でもケースケースによっていくつもの解釈が書かれているので読んでいて少し混乱してきます。まぁ、それだけデリケートな問題を扱っているという事で書き手側の苦労も何となく文面から感じられます。

イチから全てじっくり読むよりも、まずはさらっと流し読みをして、今関係しそうな事や気になるところなどを摘んで読むような使い方がいいような気がします。

 

第1版は2007年と少し古い本ですが、2014年には第5版が発行されており多くの人がこの本を参考にされているようですね。この本のような写真にまつわる『権利』について書かれている本というのは非常に少ない印象なので、写真愛好家を中心に重宝されているようですね。

内容的にも今の時流にミスマッチという内容ではなく、そのまま活用できると思います。

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最近ではスマホで簡単お手軽に綺麗な写真が撮れるということもあって、カメラがより身近なモノになった反面、京都の神社仏閣など歴史的建造物の中で撮影禁止にしたりするところが増えたり、電車の人身事故現場を目の前にしてその様子を大勢の人が写真に撮ったりしている姿が議論の的になったりと、とかく撮影のルールやマナーが問題されるようになっています。

 

一人の写真愛好家としてもこのような形で撮影禁止になる場所が増えていっているのは残念で仕方がありません。こういったことで写真を撮る機会が失われていかないようにするには、一人一人の節度ある行動が大切になってくるのではないかと思います。

 

写真愛好家のみならず、ブログ・SNS・ホームページ・出版物…など、大なり小なり写真を通して情報発信をする人達には一度目を通しておくことをオススメしたい一冊です。

ただ本書を写真撮影のルールやマナーの啓蒙として捉えるのであれば、これをもう少しイラストを交えたり漫画にするなり、誰が読んでも理解しやすい形にできないものかな?と少し惜しい気持ちもあります。

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